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万年Bクラスチームの投手が綴る非野球的ブログ
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8回まできました。意外と続いてます。
あと2,3回は続くと思います、多分。

債権は債権でしかない!
いきなりなにを言い出すかと・・・もう今更ですね。
前の項で、会社が使えるお金はわずかしかないということを書きました。
その中で、緊急支払能力を表す当座比率を紹介。
当座比率は、当座資産を流動負債で除する事で算出されるところまで書きましたね?

この当座資産というのは、現金等価物というニュアンスで即支払いに使えるものです。
当座資産の中には、現金・預金のほかに、
売掛金や受取手形という債権も含まれています。
それは、債権という形で譲渡することができるからです。
流動資産の中にある債権ですから、近々現金化されることが想定されています。
ですから、その債権がある程度短いスパンで回収されることが必須です。

いくら売上が多くても、債権である掛け金が現金として入金されなければ
いつまでも債権として残ることとなります。
資産は最終的には全てが現金化されることを想定されています。
資産である、そして更に流動的な資産が長い間現金化されないことは問題なのです。
16ec38aa.PNG
125a34fc.PNG

また出てきましたよ。損益計算書と貸借対照表。
少しは見慣れてきたでしょうか?
さて、この二つの表から会社の債権回収率を算出してみましょう。

売上高[損益計算書] ÷ (売掛金 + 受取手形)[貸借対照表] = 売掛債権回収率

この式で、売上高として計上した金額がどの程度のスパンで回収されているかが分かります。
単位は回転。6回転以上が理想です。
つまり売上計上から債権回収までが2ヶ月を要しないということですね。
逆に3回点以上は黄色信号。
売上を計上してから現金化まで四半期以上を要するということです。
さっそく例の二表から算出してみましょう!

50,000百万円 ÷ (20,000百万円 + 800百万円) = 2.4回転

をいをい、大丈夫かこの会社。
今まで出てきた指標ではなかなか健全さをアピールしていた例題の会社ですが
債権の回収能力がかなり低いようです。かなり財務的なムダがありそうです。

ちなみに、うちの会社は8.9でした。あなたの会社はどうです?

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どうも、ガラッと雰囲気を変えてみましたがどうでしょ?
アスガルドのブログっぽくなったかな?かな?
でも書いてる内容はアスとは全く無縁と言う。

黒字倒産はこうして起こる!
簡単な例を説明しましょう。
100万で仕入れた商品を売りました。入金が15日後に150万あります。

さて、損益計算書上だと?

売上150万
原価100万

150万 - 100万 で営業総利益が50万ですね?
ですが・・・こんな条件をつけてみましょう。

・仕入れに対する仕入先への支払が10日後にあります。

会社のお金が入ってくるのは15日後、でもその5日も前に100万もの支払。
このままでは手形が不渡(※1)となって仕入先にお金を支払えず、倒産してしまうではないか!

中小企業の社長さんからは、よくこんな言葉を聞きます。
「仕事はまわるけど金がまわらん」
金がまわらんというのは、まさにこのお金のやりくりがうまく行かないと言う事。
支払期日に現金を用意するのに四苦八苦している状態です。

実際には銀行から借入を行って仕入先へ支払い、
売上の入金後に銀行へ借入金の返済を行うと言う流れになります。
が、もしそれも銀行から借り入れを拒否されればそこでおしまいです。
銀行が借入を拒否するということは、それはつまりアブナイ会社ということです。

ということで、今回は会社の支払い能力から会社の健全さを見ていきましょう!

会社にあるお金はわずかでしかない!
お金の支払いは、基本的に現金です。手形の裏書もありますが、現金がキホンです。
下の表は覚えているでしょうか。
125a34fc.PNG
そう、貸借対照表です。
右側がお金の調達方法、左側が調達したお金の使用状況を表している表です。
ここで豆知識。
1年以内に現金化できそうな資産:流動資産
1年以上現金化見込がない資産:固定資産

といいます。
さらに、同じ事が負債にも言えて
1年以内に支払わなければならない負債:流動負債
1年以上、支払期日まで期間がある負債:固定負債
といいます。

会社の資金繰りがショートしない為には
流動負債を流動資産でまかなうことができることが必要です。
そうなると、こういった式が役に立ちます。

流動資産 ÷ 流動負債 = 流動比率

はい、また小学生でも出来そうな割り算ですよ!
この流動比率が100%を切っているようだというまでもなく黄色信号。
金がまわらないという状況となり、期日に現金を用意する為に奔走することとなります。
健全さのバロメータは150%近辺で、専門家からすると200%以上が望ましいとされています。
上の貸借対照表で計算してみましょう。

21,060百万円 ÷ 14,400百万円 = 146%

どうやらこの会社は、支払い能力からすると健全なようです。
しかし・・・もう一度貸借対照表を見てください。

これを見ると、450億もお金があることになっていますね。
でも、必ずしもお金の形であるとは限らないんです。
固定資産が分かりやすいですね。
100億調達して、90億の固定資産を買ったら、残ったお金は10億だけです。

流動資産の中に製品とかあると思いますが、これはお金ではありません。
作ったけどまだ売上計上がされないで工場に保管中のものなどです。
近々出荷され売上となる可能性が高い為に、流動資産ではあるのですが
製品を直に仕入先に支払いとして渡すわけには行きませんよね?

つまり、会社が使える"お金"は実質、現金・預金、そして売掛債権や受取手形だけです。
なぜ、売掛金も"お金"に入れるか。それは
現金化可能な債権であるため、債権として譲渡することができるためです。
手形もそうです。裏書といって他の会社に手形による現金の受取権利を譲渡することができます。

流動比率で見ると健全だけど、それは緊急時に支払えるかどうかとなると話は別です。
アス関係で着てくださった方はアスの取引で考えてみてもいいかもしれませんよ。
例えば、
今の保有現金が2億。
友人Aから買っておいてくれと頼まれていた品を19時に購入
友人Aがログインするのは22時過ぎなので、お金の回収はそれ以降。
19時に1億の品を買ったので、現金は1億、資産1億に変わりました。
ところが、19時30分に友人Bからこの前貸してた2億を返してくれないかと言ってきた!

払えませんよね?
いくら総資産が2億で、近々現金化できる資産があったとしても、今支払えるのは1億なのです。
これはアスの例えなのであれですが、会社の場合は友人Bが取引相手となります。
そうなれば待ってくれとはいえません。
そこで、支払い能力をさらに厳しく評価できる指標があります。

当座資産 ÷ 流動負債 = 当座比率

当座資産というのは、先ほど話に出た、今すぐに現金化できるものです。
現金、預金、売掛金、受取手形を指します。
この当座比率が100%を超えているようなら、完全な安全圏です。
90%が標準、80%を下回るとキケンです。
例の如く上の貸借対照表で見てみましょう。

当座資産 = 現金 + 預金 + 売掛金 + 受取手形
⇒5百万円 + 200百万円 + 20,000百万円 + 800百万円 = 21,005百万円

21,005百万円 ÷ 14,400百万円 = 145%

ちょwwwこの会社当座資産持ちすぎwww
すいません、適当に組んだ貸借対照表というボロが出てきましたね・・・健全すぎてありえません。


※1
不渡とは、手形による支払いが銀行によって拒絶される事。
一度の不渡は大丈夫ですが、二度不渡を出すと、当座口座を閉められます。
当座口座とは、入金や支払いを行う為に会社が使う、いわば会社の財布のようなもの。
手形取引等は当座でしかできないため、当座の閉めきりは会社の資金繰り終焉を意味する。
これが紙上でよく聞かれる「事実上の倒産」である。
ただし、普通口座をフルに運用すれば、営業自体は続けることができる。

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基本的な説明は終りました。
いよいよ、決算書を使って会社の実態にメスを入れて行きましょう!
難しい用語はそのまま読み飛ばせ!

やっぱり気になるのは・・・収益率
かつて、こんな神話があった。

重厚長大な歴史のある企業は、安定した優良企業である

しかし、昨今の経済事情を見て欲しい。
銀行だろうが証券会社だろうが、デカくてもバタバタと倒産する時代だ。
もはやそこに神話など存在しない。
むしろ、図体がでかくなりすぎて身動きが取れなくなっている。
厳しい時代でも生き残る企業と、倒産する企業・・・一体何が違うのだろう。
その大きな原因のひとつに、題にもなっている収益率がある。
つまり、同じ手元からどれだけの売上を叩きだせるかという会社の根本の部分だ。
図体だけデカイ会社より、小さくてもしっかり売上を伸ばせる会社のほうが強いのだ。
40cde903.PNG
以前も一度例として出した、デンソーとアイシンの決算主要部分。
手元というのは、会社が調達したお金のことを意味するから
貸借対照表の総資産が手元を意味する。
そして、その手元からいくら売上をたたき出したのか・・・どうやって調べるのか?
それは、下の簡単な割り算で算出できます。

売上高 ÷ 総資産

どうです?こんな簡単な割り算なら小学生でもできそうですよ!
ちなみに、この割り算の答えは、総資本回転率といい、単位は/回転です。
回転とは何ぞや!?
それはすなわり、手元のお金を1回運用することで
どれだけの売上に繋がるかという意味なんですが・・・。
回転という単位を用いるのは、会社のお金が常に回っているからなんです。
資金の調達 -> 仕入れの為の支払 -> 売上による入金 ->調達・・・という感じです。
まぁここら辺はわかる必要はないです。

さて、割り算から算出された総資本回転率。
一体どんな数字なら健全な会社と言う意味合いになるのでしょうか。
製造業の場合、1回転がひとつの区切りとなります。
実際にデンソーとアイシンの総資本回転率を出してみましょう!

売上高 ÷ 総資産 = 総資産回転率 ですよ!

・デンソー
   3,609,700 ÷ 3,765,135 = 0.96

・アイシン
   2,700,405 ÷ 2,097,727 = 1.29

・・・おや、売上、経常利益共にアイシンを上回っていたデンソーですが
総資本回転率で見るとアイシンのほうが1.3倍も優良です。
1を下回るというのは、会社規模に売上が見合っていないことを指しているのですから。
(とはいうものの、大企業の場合はこの程度なら健全のレベルで0.5を下回るとキケン)
このように、多角面から企業を比較してみるとなかなかおもしろいのですよ。

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1984/04/01
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自己紹介:
賊ときどき吟、のち賊みたいな。
頭は常に世紀末のカスクオリティ。
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トラブルメーカーのブログです。
ちなみにHNの由来は
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シャニー:
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