あつはなついのう

じりじりと暑い日が続いております。
外は灼熱の地獄、中は極寒の地獄。
頭だけでなくとうとう体までもがどうにかなってしまいそうです。

さて、今日はこんな話がありました。
購買のおねーちゃんが一枚の注文書を持ってふらふらと経理部へ。
"ねー、この注文書いくらの印紙貼ればいいの？　ファックスで送るんだけど"

印紙とはもちろん収入印紙のこと。
印紙税法を見ると契約種や記載金額によって必要となる印紙が変わることが分かります。
似たようなものに切手があるね。あんな感じ。
契約金額が明示されてなければ200円で済むけど
やっぱり会社の結ぶ契約だから、すぐ40,000ぐらいになっちゃうんだよね。
あんなショボい紙のために万単位で経費がかさむなんてもったいない限り。
"えーと、これなら200円ですね"
そう説明していると横から上司が指を指す
"これ印紙貼らなくていいと書いてあるが、そんなこといいのか？"

実はこれ、印紙を貼らなくていい秘策らしい。
印紙を必要とするのは、あくまで"契約" "文書"である。
ファックスで送るということは、それはただの写しであって契約とはみなされない。
同様に電子メールで情報を送信した場合も"文書"ではないから対象外となるようだ。
ただし、原本を相手方に交付しないという条件つきではある。

一見便利そうに見えるけど、これホントに大丈夫なんかなと不安になるんだよね。
どうしてかって、そりゃ印紙が要らないのは契約と看做されないから。
それはつまり何かあったときの印籠になり得ないってことじゃないか？
言った言わないは個人同士のささいなことでも結構嫌なものだけど
会社同士だとそれは債権債務関係であり、嫌ではすまない。
相手が大得意先で了解があるときのみって感じなのかな。
まぁ使う使わないは別として、経費削減の一手として覚えておいても損は無いのかも。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コメントする？[0]

摩訶不思議な仕訳

今日、ぶちょー様からこんな指示を仰せつかった。
"ちょっとこの仕訳入れておいてくれ"
紙に書かれた仕訳はこうだ

役員退職給与 / 役員退職給与

？？？
なにこれ、何でわざわざ同額同勘定の仕訳を入れるんだ？
さぁ、あなたはこの仕訳の意味が理解できるだろうか。

ヒントは、同じ経理部のおねーさまが起票したこの仕訳

役員退職給与引当金 / 預り金

この仕訳自体の意味は、役員が退任するに当たり
役員退職給与を支払う為、今まで引当ててきた役員退職給与引当金を取崩し
預り金勘定にて税金分と支払い分に分けた後支払うという、支払い以前の仕訳。
ここまで書けば、分かる人はピンと来るだろう。

そう、この仕訳だけでは、税務上損金として認められないのだ。
そこで冒頭の仕訳が登場するのだ。

そもそも、おねーさまが入れた仕訳は簡略化したものであり、本来は

役員退職給与引当金(負債勘定) / 役員退職給与(費用勘定)

まず、今まで引当ててきた引当金の取崩しを行う

役員退職給与(費用勘定) / 預り金(負債勘定)

その後に、支払いによる費用発生仕訳を起票する。
この二つの仕訳において、貸借に退職給与勘定が出てくるため、おねーさまはそれを省略したんだ。
だけど、この費用勘定を立てるということが、今回の最大のキーポイント。
なぜなら、役員退職給与が損金として税務上認められるには
損金経理を要するという条件があるんだ。

損金経理とは簡単に言えば、費用として計上を行うこと。
今回の場合は、役員退職給与という費用勘定を立てていなければ、
たとえ仕訳後の残高が同じであろうと損金として認めてくれないのだ。紛らわしー。
なので、ぶちょー様の指示した仕訳は決して意味のないものではないのだ。
あるよね、型に入れて焼いた後型を壊して中身出すって感じの焼き物。
結果だけ見りゃ粘土を焼いて形にしただけに見えるけど、中身を見ると型があっての形であると。
ちょっと違った？まぁ気にしない。

あ、損金は少し難しいのでまた今度。
簡単に言えばそうだな、損金に認められる＝税金が安く済む　ってこと。
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3人いれば文殊の知恵？

今日、親会社の役員がぽっとこんな言葉を漏らした。

経理なんて3人いれば十分だろ

正直カチンと来た。
経理などの管理部門の人間が、仕事をする人間として扱われていないことが明らかな発言だ。
現在、当社の経理部には管理者含め8人が在籍している。
それぞれが売掛金等の債権債務管理や、損益管理、予算管理などを分担している。
ただでさえ、経理部は人事異動で生産側へ一人とられて忙しくなっているのに、冒頭の発言だ。
業務の質、量共にそんなに大した事ないのに、なぜそんなに人数が要るんだ。
そういう趣旨の発言であることに間違いはない。

役員はほとんどが生産側出身の人間で占められており
向こう側の実情は把握していて、出身地はかわいいというのが実情だろう。
現に、原材料高騰などで収益率に不安が出る状況になり
まず批判のターゲットになったのは管理部門の人間だ。
冒頭の一言もその一端に過ぎない。
確かに利益圧迫要因の中の人件費が占めるウエイトは無視できない。
一人省人化すればどれだけ利益に貢献するだろう。
人件費に関しては長くなるのでまた機会があれば書くとしよう。

だけど、実情を知らないくせに軽々しく人を削れなど冗談でも言うなと。
『一人ひとりが働きやすい職場にする』為に、『総労働時間を減らす』ために
1ヶ月の残業上限を減らしたのはあんたらだろう。
3人で部下の管理も業務も全部こなせるっていうなら、まずてめーらがやってみろよ。

と言いたい気分です。
小心者ですいませんすいません。

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