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万年Bクラスチームの投手が綴る非野球的ブログ
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基本的な説明は終りました。
いよいよ、決算書を使って会社の実態にメスを入れて行きましょう!
難しい用語はそのまま読み飛ばせ!

やっぱり気になるのは・・・収益率
かつて、こんな神話があった。

重厚長大な歴史のある企業は、安定した優良企業である

しかし、昨今の経済事情を見て欲しい。
銀行だろうが証券会社だろうが、デカくてもバタバタと倒産する時代だ。
もはやそこに神話など存在しない。
むしろ、図体がでかくなりすぎて身動きが取れなくなっている。
厳しい時代でも生き残る企業と、倒産する企業・・・一体何が違うのだろう。
その大きな原因のひとつに、題にもなっている収益率がある。
つまり、同じ手元からどれだけの売上を叩きだせるかという会社の根本の部分だ。
図体だけデカイ会社より、小さくてもしっかり売上を伸ばせる会社のほうが強いのだ。
40cde903.PNG
以前も一度例として出した、デンソーとアイシンの決算主要部分。
手元というのは、会社が調達したお金のことを意味するから
貸借対照表の総資産が手元を意味する。
そして、その手元からいくら売上をたたき出したのか・・・どうやって調べるのか?
それは、下の簡単な割り算で算出できます。

売上高 ÷ 総資産

どうです?こんな簡単な割り算なら小学生でもできそうですよ!
ちなみに、この割り算の答えは、総資本回転率といい、単位は/回転です。
回転とは何ぞや!?
それはすなわり、手元のお金を1回運用することで
どれだけの売上に繋がるかという意味なんですが・・・。
回転という単位を用いるのは、会社のお金が常に回っているからなんです。
資金の調達 -> 仕入れの為の支払 -> 売上による入金 ->調達・・・という感じです。
まぁここら辺はわかる必要はないです。

さて、割り算から算出された総資本回転率。
一体どんな数字なら健全な会社と言う意味合いになるのでしょうか。
製造業の場合、1回転がひとつの区切りとなります。
実際にデンソーとアイシンの総資本回転率を出してみましょう!

売上高 ÷ 総資産 = 総資産回転率 ですよ!

・デンソー
   3,609,700 ÷ 3,765,135 = 0.96

・アイシン
   2,700,405 ÷ 2,097,727 = 1.29

・・・おや、売上、経常利益共にアイシンを上回っていたデンソーですが
総資本回転率で見るとアイシンのほうが1.3倍も優良です。
1を下回るというのは、会社規模に売上が見合っていないことを指しているのですから。
(とはいうものの、大企業の場合はこの程度なら健全のレベルで0.5を下回るとキケン)
このように、多角面から企業を比較してみるとなかなかおもしろいのですよ。

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どうも、最近はどういった趣旨のブログかがいよいよ怪しくなっています。
アス関連で来て下さった方はすいませんね。
どうも最近はあまりいいこともないから書くネタがないんですよね。

さて、今日も昨日の続き。
さて、損益計算書の5つの利益、少しはイメージできて来ましたか?
製造コストを引いた売上総利益、営業活動のためのコストをさらに引けば営業利益。
今日はそのあとからです。

本業だけが全てじゃない! 会社の実力を示す経常利益
経常利益・・・まだ頭に残っている人もいるでしょうか。
以前、会社の実力を知るには重要な項目だと言う事を軽く触れました。
なぜか。それは、経常利益が会社の営業活動によって毎期反復的に生じる利益水準を示すからです。

営業利益と経常利益の間には何があるの?

と思う人がいたらしめたもの。
製造コストを引いて、営業コストを引いて・・・後何を引けばいいのだろう。
よぉく考えてみてください。今まで引いたコストは、全て営業(本業)にかかる費用です。
日常生活でも考えてみてください。
銀行にお金を預けておけば利息がつきます。お金を借りれば利子がつきます。
株で儲けた、損した。駐車場を貸してその賃借料を手に入れた・・・などなど。
営業外(本業以外・・・簡単に言えば副業)で儲けた損したというのがあるんです。
つまり、こういった式が成り立ちます。

経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 + 営業外費用

営業外で見える、会社の財テク力
副業での損益と言うのは、財務的な色合いが強い。
上に挙げたものを見ればよくお分かりになると思う。
つまり、営業外の収支でその会社の財務テクニック、略して財テクが見えてくるのだ。
営業外収益から営業外費用を引いた金額が黒字なら、財テク力があると言える。
逆に赤字だと、借入金の利子が膨らんでいる可能性が。
毎期毎期そんな感じだと、黄色信号を灯さずにはいられない。
最近だと、世界的大不況で株価が暴落した為影響で株の評価が著しく低下している。
固定資産(投資)が大きく減り、営業外費用も大きく出ている会社は、株を売却することで
サブプライムに始まる金融ショックの清算をしている可能性が高いのだ。

その期だけの切り札?! 特別損益で大逆転
さて、これで3つ利益が出揃いました。
あとは・・・そう一番最初にここだけ見ればおっけーと言った税引前利益と当期純利益です。
売上 -> 売上総利益 -> 営業利益 -> 経常利益 -> 税引前利益 -> 当期純利益

こういう流れになっています。
税引前利益と当期純利益の間は税引前なんてあるから
税金が引かれるんだなとなんとなくイメージがつきます。
他の名前もそんな感じにすればいいのに、まったく分かりづらい話です。
じゃあ、経常利益と税引前利益は何が違うの?という気になりませんか?

それが、特別利益と特別損失という2項目。
名前からしてスペシャルな感じですが、これは
会社の通常の活動以外の特別な要因で一時的に発生するものです。
日常生活で言えば、親族が亡くなって香典を出したとか、結婚したら祝い金をもらったとかそういう感じ。
不動産を売却したり有価証券の評価損(買ったときより価値が下がること)や
訴訟費用などが入るようです。

本業以外の儲けも確かに儲けだが・・・
営業外収益や特別利益も、確かに会社の利益に違いありません。
既述のように、営業外損益が赤字の会社は本業の利益を喰ってしまっているからです。
バブル崩壊後には、不良債権化した債権に借金だけが残り
その借金の利子の返済のめどが立たず倒産すると言う会社が多く出た。
今もその後遺症に悩む企業は少なくなく、そして今回の世界金融危機。
固定資産、流動負債、営業外費用には特に目を配る必要がありそうです。

では、何故あまりに利益が出ていても心配なのか。
営業外収益の場合は、本業がしっかり儲かっていればいいのですが
営業利益の赤字を営業外の黒字でまかなっているような会社は
とてもじゃないけど健全とはいえません。

そして問題なのが、特別利益で大幅赤字を黒字化している会社。
紙上でも、赤字予想を一転、○○株式会社、××期の決算を黒字修正。
なんていうのを見た事があると思います。
それには、大抵この特別利益が絡んでいます。
なぜ、それが問題なのか。それは
信用失墜に繋がる大幅な赤字を防ぐ為に、土地などの固定資産を売却して
その売却益で凌いでいる可能性があるからです。
もちろん、そんな利益は続くものではないですから、
営業利益、営業外利益が共に減って、特別損失で赤字を緩和しているようだと
限りなく赤に近いキケンという判断になってしまいます。

損益計算書だけでは、その黒字化のカラクリは見えてきません
しかし、特別利益が大きく出た会社は、
同時に貸借対照表を見ることでカラクリを暴くことが出来ます
特別利益を大きく計上し、固定資産が大幅に減っている会社は注意です。

さて、色々決算書から分かるようになってきましたか?
そろそろ、キケンな会社を見分ける技を見ていきましょう。

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◆損益計算書の5つの利益、どれも売上高から算出される
昨日の続きから行きましょう。
昨日は損益計算書に出てくる5つの利益のうち
経常利益とは何かと言う事と、その経常利益を使って会社の実力をはかる
経常利益率について説明しました。

そして、5つの利益はどうやら会社の費用と関係しているらしいというところで終りました。
では、今日は残りの利益についてみていきましょう。
今回は下の損益計算書を例に説明します。
16ec38aa.PNG

売上総利益・・・会社のコストパフォーマンスが丸見え!
売上高から、製品を作る為の原価を差し引いたものを売上総利益と言います
別名粗利益ともいい、名のとおりモノを造って売った結果の儲けを表します。
どんなに安売りセールをしても、基本的にここがマイナスになることはありえません。
また、この売上総利益を売上高で割ってやると粗利益率として
会社が売上に対してどれだけ製造コストをかけているかがわかります。
会社から出て行くお金が多ければ多いほど、その分利益は減ってしまいます。
数期比較、同業他社比較をする事で、どれだけ合理化を図っているかが分かるのです。
ちなみに、製造業では20%、サービス、運送業では50%を超えるのが標準。
材料費のかかる製造業ではどうしても低くなりがちですが
燃料費などがかさむ運送業では、逆にこの程度粗利益率がないと厳しいようです。
例の損益計算書で試して見ましょう。

売上総利益 ÷ 売上高だから、13,000百万円 ÷ 50,000百万円 = 26.0%

例では製造業をイメージしているので、この粗利益率は健全であると言えます。

営業利益・・・本業が好調かを見るにはコレ!
会社の実力を知るのが経常利益であるならば、会社の底力・好調さを知るには
この営業利益がキーポイントとなります。
営業利益とは、本業でいくら利益が出たかを意味しています。
先ほど説明した売上総利益では、モノを造るために要した費用のみを差し引きました。
しかし、実際にはそれだけではモノは売れません。
出荷に要した費用、営業の為の出張費、さらにそれらに要した人件費・・・等々。
広い意味で見た、
会社の営業活動のために支出した費用(※1)を差し引くと、この営業利益となります
営業利益が黒字であれば、とりあえず本業で儲けが出ていることになります。
でも、思い出してください。
数字の大きさに騙されるな、というのが決算書を見るときのキホンです。
売上総利益のときと同じように、営業利益を売上高で割って見ましょう。
そうするとそれは、営業利益率といって会社の好調さを顕著に示すバロメータとなります。
製造業の場合、5%がひとつの目安となります。
例の損益計算書で見ると

営業利益 ÷ 売上高 = 2,000百万円 ÷ 50,000百万円 = 4.0%

目安である5%に比べるとちょっと低めですね。
粗利益率ではまずまず好成績なのに、営業利益率で見るとイマイチ。
それは要するに、営業活動におけるコストがかかりすぎている証拠。
経営者が最もお怒りになる状態です。
でも、案外こういう症状の会社は多いはずです。
ここをいかに削って合理化するかが、会社の明暗を分けるのです。

※1
販売及び一般管理費といい、よく販管費と略されます。
厳密に販売費と一般管理費を分けることは困難であるため
(例えばどれが交際費でどこからが広告宣伝費なのかなど)
決算書でも販管費としてまとめられることが多いのです。

はい、今日はここまで。
まとめるとこんな感じになります。

PL.PNG

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男性
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1984/04/01
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趣味:
野球、ゲーム、妄想の具現化
自己紹介:
賊ときどき吟、のち賊みたいな。
頭は常に世紀末のカスクオリティ。
所持スキルはやる気だけの
トラブルメーカーのブログです。
ちなみにHNの由来は
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苗字・・・なのか?とりあえず田舎モノで特技は農薬散布のようです。
シャニー:
盗賊の善神シャス(Shath)と明るい陽気な(Sunny)のから来る造語でShany

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